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ありゃいんの冬山初体験
2002.12.15

始めての冬山に挑戦するとき、心配なのがルートが分かるかどうか。それから、冬山の一般常識のようなモノがあるとすればそんなことも多少は勉強しなくては・・・ということで、私の記念すべき冬山登山は、冬山入門に最適といわれる北八ヶ岳に決定しました。

しかし、いくら入門編として適していてもさすがに一人では心許ないので入門者向けの企画登山を探してみました。そしたら、あるある・・・。いくらでも見つかり選ぶのに一苦労です。結局一泊3食付きで13000円と格安の値段が決め手になり「高見石小屋の初心者登山」に参加することとなりました。スノーシューやクロカンのツアーもありましたが、とにかく早いところ冬山を経験したかったので申し込んだのは開催日の直前。事務局様、滑り込みでの参加申し訳ありませんでした(^^;;

・・・しかし、開催日の前日ガイドさんから一本の電話が・・・
「明日はよろしくお願いします。ガイド役の猪目といいます。」
私は「こちらこそ、急で申し訳ありませんでした。ところで何人参加するんでしょうか?」
「実は、ありゃいんさんおひとりなんです・・・」
嬉しいような寂しいような複雑な気持ちのまま電話を切りました。
しかし、何を考えてみても始まらない。出発は明日です!
待ち合わせは11:00。渋ノ湯の登山口でという予定。遅れてはマズイと早めにマイカーで出発。現地に着くと10:30。渋御殿湯のご主人に駐車場代”一泊の場合は2000円”を支払いとりあえずは準備開始。

かぁるーくアイゼンなどをチェックして新品のオーバージャケット、オーバーパンツの暖かさを確かめます。ガイド本で必需品とまで書かれていた「目出帽」をかぶり、しっかり準備は整ったところでバスがやってきました。予定通りなら猪目さんが乗っているはず。

バスから降りた猪目さんはなかなかの好青年で、何故か安心。クマ男みたいな人だったらどうしようと内心焦っていたのかもしれません。

「良い天気ですね」などと軽く挨拶を交わし待望の出発です。
登り始めてすぐ、汗がだだぁーっと流れてきました。
たまらずオーバージャケットと、グローブを脱ぎます。結局、着ているものといえば保温性のある下着(アウトラスト)と長袖の中間着だけに。それでも汗はどんどん出てきて、良すぎる天気がちょっとばかりうらめしく思えてしまいました。

猪目さんは慣れたもので、最初から薄手のシャツでスタートしていました。しかし、それでも汗はかなりのものだったようです。

何せ参加者が一人なので、「あついー」といっては休み、「つかれたー」といっては休憩、「のどが・・・」といってはコーヒーを飲み「ちょっと写真撮らせて」といっては・・・わがままなやつ。

・・・でも、俺が持っていったコーヒーを分けてあげたので許してくれるだろう(笑)

猪目さん、ごめんなさいね。
山小屋の人間関係についての話を聞きながら楽しいひとときを過ごし、約2時間15分で小屋に到着。

それほどきつくはありませんでしたが、慣れない装備と久しぶりの山登りで腹が減ってしまいました。持参のカップ麺を一階の暖炉の前で調理をすることにしました。ここでは、暖炉(兼食堂)の板の間で座布団に座りながらコンロを使うことが出来るんです。ありがたいですね。

ラーメンを食べ終わると、小屋のチーフの鈴木さんが「ちょっとお出かけしませんか、まだ誰も踏んでいない雪の上をスノーシューで歩きましょう」と誘ってくれるので「お願いします」
スノーシュー(かんじきのような物)は始めてではありませんでしたが、履いてみてびっくり!1m以上はあると思われる雪の上をフカフカと、まるでトランポリンのような感じでかなり急な下りの林の中をグングン進みます。

あっという間にしたまで来ると、そこは一面結氷した「白駒池」でした。しっかり凍っているからと言われおそるおそる湖上へ・・・。
まっ白で何の音もしない湖の上は、まるで時間が止まったかのようでした。ここでしばし呆然と・・・。

その後、動物の足跡講義を聴き、登りを約40分かけて夕食の待つ小屋へ。
スノーシュー、見事にハマりました!ヤミツキになりそうです。


冬山一日目の日が沈みます。高見石小屋のすぐ裏にある岩山に登ると360度に近い景色が見え、夕日もバッチリ見ることが出来ます。

西はアルプス、北は北横岳、東は浅間山、果ては尾瀬まで・・・。

右にある長方形の屋根が小屋の屋根です。小屋からここまで歩いて5分もかからないのですが、本当に素晴らしい眺望でした。
これば右手に見える風景で、これまた冬山入門の北横岳や縞枯山などが見えています。また、展望台がある中山、浅間山なども見える展望の良さ、どの山も夕日で赤く染まっていました。
高見石小屋は星空が大変綺麗なことで知られています。望遠鏡も用意されているほどで、里で見る星がうそのように大きく見えました。

月が昇り、いよいよ夜が・・・。
雪景色の中では月明りだけでも、十分行動できそうでした。
これも、この小屋の名物「ランプ」です。
燃料は灯油で、燃えているためランプのそばは暖かいんです。トイレにも置かれているのでトイレもぽかぽかでした。山小屋でこんな暖かいトイレは初体験です。これには感動。
三脚を忘れてきてしまったので本来夜景を撮るのは無理なんですが、テラスのテーブルの上にカメラを仰向けに置いたままシャッターを切り撮影したものです。

当てずっぽうのわりにはよく写っていました。実際にはもっとずっとキレイなんですが、一度訪れてご自分で確かめてみてください。☆を見るだけでもその価値は十分あると私は思います。

宿泊はこの日8名。
2つあるコタツに4人ずつ足を入れて、ふわふわの羽毛布団で快適な睡眠タイムに・・・。

初対面の人たちが盛大に盛り上がった昨夜の宴会が嘘のように爽やかな朝になりました。二日酔いの人はいませんか?

初心者ツアーは私一人でしたが、この日宿泊された3名が一緒に行くことに(行ってくれることに)なり、賑やかになるので嬉しかったです。

朝日も素晴らしく昨日と同じように快晴の予感。二日目がスタートです。
高見石小屋には小鳥たちもたくさんやってくるそうです。この日も何羽もいたそうですが、人が来ると逃げてしまうそうで、結局見ることは出来ませんでした。残念!
二日目のメニューはスノーシューで「秘密の場所へ・・・」でした。下りとトラバース主体で組まれたコースということで登りが少ないと聞き4人の生徒は思わずガッツポーズ!

最初の目的地は「丸山」という小さな山でした。
これが山頂の眺めです。普通といえば普通ですが、鈴木さんいわく秘密の場所では「冬しか見ることが出来ない、それは素晴らしい景色が見えます」だそうで、期待で一杯。
しばらく新雪の山をフワフワ下る気分を楽しんでから、コース途中でトラバース。

時々雪に埋もれながら歩くこと数十分。
「ありゃいんさん、ここをまっすぐ行ってみてください」と、何か怪しげな言葉に素直に反応し歩いてみると・・・。

「おー」「おおおーーー」「なんだこれはぁ!!」というほどの絶景に遭遇。景色が良いと言われる中山より絶対良いぞー(行ったこと無いけど)。

北八ヶ岳経験者のはずの後に続く三人もいたく感動した様子。シャッター切りすぎてしまいました。

鈴木さん、ありがとう!
誰も歩いていない=穴があるかも
やっぱりあった!


この日は、こんな光景が何度も・・・
でも、それがまた楽しい...
この場所の名称は「丸山展望台」というそうです。
スノーシューかクロカンでないと入れず、夏は木がじゃましていて誰も気が付かない場所だそうですよ。

生まれて数十年、こんな雄大な景色見たことありませんでした。感動の連続。来て良かったなと思える瞬間がまた一つ増えました。
鈴木さんを囲んで記念撮影。
撮影してくれたのは2枚上で穴にはまっている女性です。

ここには写っていませんが、一緒に撮影すれば良かったですね。

さて、ありゃいんはどれだ・・・

スノーシューで歩くのはこんな世界です。
雪、雪、また雪。木々の間をさくさくと走り抜ける快感は忘れられません。
また来たくなってしまう、この山の魅力は無限なようです。

登山だけではない冬山の楽しみを教えてもらえるとは思いもしませんでした。

こんな林の中を抜けると...
高見石小屋へ到着です。

小屋の庭は結構広く、もちろんテントも張れるようになっています。テラスも完備されて、名スポットへ続く登山道の分岐点に囲まれる絶好のロケーション。

しかも、設備が良く比較的宿泊客は少ないそうなのでかなり狙い目かもしれません。
小屋の天井にはランプがびっしり。

夜になるとランプ達があちこちにつり下げられます。毎日毎日手入れをしてらっしゃる鈴木さん、猪目さん、ご苦労様です。
とても×2不安な冬山でしたが、ここに来て本当に良かったと思っています。迎えに来ていただいて、山小屋の色々な裏話を聞くことが出来たり、小屋の宿泊客との連帯感を生み出してくれたり、スノーシューの魅力を身をもって体験できたり・・・。

設備の良さにも感動しました。すっかり高見石小屋のファンになってしまいました。雪山の初心者には絶対お薦めですよ!ここは割引制度もあるので財布の負担も軽くてすむと思います。

鈴木さん、猪目さん、本当にお世話になりました。近いうちに、必ず利用させていただきますね。



高見石小屋に興味がある方、是非高見石小屋のHPを見てください。色々なツアーが企画されて、楽しい冬山を体験できるはずです。

高見石小屋のHP
http://www.yatsu-akadake.com/takami-k.html